もうね、書けないよ何もって感じ。
15周年記念公演とかさ。どうしよう。言葉にならないでしょ。でも残しておきたい。筆を取ります。もうとにかく書きます。
そもそも今年が活動15周年となり、記念公演とかやったほうがいいよなぁ、でも今どうやって…と、ちょっと途方に暮れていた今年の初夏のカナキティ。
そしたらまず舞踏ユニットワカバコーヒーのお二人が、舞台設営や音響・照明と制作周りで力を貸してくださると。わーーーーん!すごいよーーー!今年はワカバコーヒーとたくさん現場が一緒で、新生女性舞踏ヲズメも一緒にやらせて頂いている、若羽兄とマナッム。マジでなんでもつくっちゃうワカバコーヒーすごいよおおおお!
ワカバコーヒーはギャルシャーマン公演の前日と前々日に、高架下倉庫で公演をやっています。ワカバコーヒーの踊りも作品もぜひ皆に見てほしい。これ、社交辞令とかで言ってるんじゃなくて、本当に素晴らしいからさワカバコーヒー。連日高円寺に来て!
それから私が長年フライヤーデザインをお願いしているグラフィックデザイナーで空間美術家の陶山ゆつきさんが、特殊衣装作家のTESSEYさんに引き合わせてくれて。ほんと直感的に引き合わせてくれたの。その時はまだ何をやるかとかじゃなく、撮影とか出来たらいいかな?と言う感じでなんかとりあえず会ったのです。本番2本の週末明けで、ボロボロだったけど、これはなんか会わなきゃという感じがして。TESSEYさんはやわらかな雰囲気が素敵なお若い青年なんですけど、会ったらなんかあれよあれよと松果体が活性化してるのかな?みたいな、すごく感覚が繋がる感じで。カナキティ15周年記念公演「ギャルシャーマン」の衣装をお願いしたい、とその場で決まりました。信じられない、TESSEYさんその一瞬で信頼してくれて引き受けてくださって。ゆっちゃんがデザインしてくれたあの激ヤバフライヤーの表の紋様は、TESSEYさんがつくる衣装の設計図。あの紋様降ろしてるのやばい。そしてこういう話がすごく通じるのもやばい。TESSEYさん石川県在住なので全然会えないのに、少しのやりとりでなんかもう、出来ていっちゃうんですよ。「あー!わかります!」とか言って。わかるのやばい。どういうこっちゃ。いやわかるけどさ。
カナキティはおかげさまで今年とても忙しくて、本当にありがたく幸せなことだから全部やるぜ!って鬼スケジュールで突っ走っていたら、もうエネルギーが残ってなくて、いつもならもっとちゃんと整理してオファーするのに!ってずっと半泣きなくらい、私ごちゃごちゃだったのですね。でもTESSEYさん、真っ直ぐにクリエイションに向かってくれて、もう光。
そしてゆっちゃんも、私がふんわりとしたことしか言えないのに、もはやゆっちゃんの方で降ろしてあの素晴らしいデザインをつくってくれた。まず特筆すべきは表の写真。ビジュアル上部は「私たちが見る現実のカナキティ」下部は「カナ(あるいは私達)の内側、深層意識、過去、宇宙、メタバース」と。やばいわな。その下部に活動15年分の写真が詰まっていて。その過去写真並べるだけで2日かけてくれてるんだよ。どうしよう。初稿を見て泣いてしまった。デザインが隅々まですごいエネルギーで。こんなの愛すぎる。
ゆっちゃんが
「ほんとにたくさんの、活動をしてきたんだなぁって、
どの写真もぜんぜん雰囲気違ってて違う世界みたいなのに
全部カナカナ1人の宇宙なのすごい」
と、言ってくれたのだけれど、そうじゃなくてね、
みんなの宇宙。カナキティは集合意識というのがよく表れている。私は媒体。
舞踏でスクリーンをやっていて、たくさんの人が私の心身にプロジェクションした様々な物語や景色。
そういう15年。本当にすごいことです。ただただありがたい。だってここまで生きてこれたことが本当に奇跡すぎ。自殺しなかった。死んだ友達もたくさんいる。私生きてる、こんなに毎日幸せに生きています。
それでゆっちゃんがフライヤーに私が昔から出しているステートメントを入れてくれた。こちらからなにか説明として文章を送るべきか、公演用に書くべきかと悩んでいたのだけれど、ゆっちゃんの方で「カナキティの舞踏ってこうなんだよ!」を伝えようとしたら、ステートメントを入れるのが1番いいと思ったと、作ってくれちゃった。なんてこった。なんていう理解と愛情。そのゆっちゃんに泣けた。愛すぎる。
“カナキティの舞踏は、目に見えない存在と地球に生きる命への祈りである。彼岸と此岸の間に身体を置き、時間を超えて人々の記憶を刺激することを目指す。”
フライヤーのデザインの中にあるこのステートメントを見て、いろいろやってきたけど、いろいろやってるけど、けっきょく私の舞踏はそれなんだよなーと自分で立ち返る思いだった。
なんかもうこの公演はマジ「見えないエネルギー」って感じ、吸い寄せられる感じで。素晴らしいアーティストのみんながいてくれるから生まれつつあって、なんなんだすごいって感じで。だからなんかもう私のものではない。そう感じているんだ。そしてそこにある皆を集めてくれている「何か」神的存在に対峙して踊ろうと思ったら、照準が合いました。もうこのフライヤーから踊りをつくろうと思った。
ゆっちゃんも
「私がそう作ったんじゃなくて、
カナカナのことだけひたすら考えて最適解を探して探した結果、辿り着いたらこうだったって感じで、
そう考えると、私も自然と見えないエネルギーに吸い寄せられてこれを形にしたんだな、
なんかもうすごい話。」
と、話してくれて、なんかもうすごい話だった。
そして本番までの今も、本当に皆といっしょに創らせてもらっている。公演に関わってくれる全員が才能溢れる素晴らしいアーティストで、すごい最強チームすぎてやばい。
紹介を続ける。今回は舞踏ソロ公演ですが、ゲストパフォーマーにはRion Watleyが出演してくれます。りおんくんとは2021年の夏、ファッションブランドの撮影で出逢った。上京したばかりというりおんくんだった。ストリートダンスのりおんくんと舞踏の私で、全然違うバックグラウンドなのに、精神性と身体的波長が物凄く合うと私は感じていて、私にとって本当に特別な出逢いだ。なんか違うことやってて近いところに辿り着いた、みたいなものを感じている。りおんくんは私の舞踏をストリートだと言ってくれたんだ。私の踊りを広げてくれた。心底尊敬しているダンサーです。皆にりおんくんのダンスを見てもらえるのが待ちきれない。マジかっこいいマジ素晴らしいです。こうやって語彙を失くすほどに。こんなに自身の表現力と空間を使う能力と踊りそのものの技術が共存しているダンサーなかなかいかない。魅せる力すごい。りおんくんと踊るなかで交わす非言語コミュニケーションはマジすごい。本当に楽しみにしていて下さい。スチルや映像の仕事をよく一緒にさせて頂いているりおんくんと、パフォーマンスとして一緒に踊るのは初めてで、やっと生で皆さまにお見せできるのが嬉しくてたまらないです。
公演当日、記録撮影に入ってくれるのは、皆さんご存知manimaniumさんと菊池真未さん。
脳が同期するまにちゃん、そんな体験は普通ない。2020年に出逢って衝撃だった。もう今年はずっと現場一緒で、ほとんど全部のパフォーマンス撮ってもらっていて。ずっと一緒に魂の旅をしている。ニコイチ、マジで as you can see.
きくちゃんは20歳くらいのときから近いところにいて、だんだん道が重なり2019年に一緒に制作するようになった。きくちゃんの写真の中で、私はカナキティに出逢えた。きくちゃんと一緒に芸術を信じ続けながら、私たちに見える淡い光を共に追いかけることは、ずっと私を支えている。
舞踏という捉えようのない気配のようなものを撮ることができる人を長年探していて、出逢えた最強の二人です。
フライヤーのメイン写真を撮ってくれたのはSolène Ballesta。Solène先生なしでは現在のカナキティはいないと言っても過言ではない。この4年彼女とたくさんの撮影を経験して、お互いの表現を強くし拡大していく、共に切磋琢磨するとはこういうことだという感じ。唯一無二のSolène Ballestaのアート。人生のなかでこんなに密に一緒に過ごしてものをつくれる数年があったこと、生涯の宝物だ。
すごい、書き出してみて、家族ばっかりだ。愛しかない。
舞台監督は、映像作家の谷口猛さんにお願いしました。彼はべつに舞台監督じゃないのですが、(映像作家って書いてるしな。笑) この8年一緒に仕事をしてきて、家族すぎてもうお願いした。あまりにいろいろ一緒にやってきて、彼こそカナキティを共につくった人物。近年は映像にとどまらず、ラジオ・写真集・ビジュアルデザインなど様々な分野でディレクションを手掛けていて、もうなんでも出来るからさー。しごでき。現場はたけるさんいたら最強。
というわけで最強famを紹介させて頂きました。
あとは命を懸けるだけ。
ずっと一人で踊ってきている私ですが、ソロ公演が初めてです。自主公演死ぬほどやってきたんだけれど、毎回誰かとなにかをやるというものだった。自分の公演、自分のためとか、なかなか興味が持てなくてさ。良い人とかそういう意味じゃなくて、単純におもしろさを見出すのが難しかった、私には。でも今回こうしてすごい人たちが集まってくれた。もう私のものではないんだ。
and YOU! やっぱりどこに向けてって、あなたにだよね。その動機がなによりだった。昔から知ってくれている方にも、最近カナキティを知ってくれた方にも。15年という節目に、全身全霊であなたに捧げる。私が今出来ることをすべて詰め込んで。
すべての命が輝きますように。
当日お会いできるのを楽しみにしています。
tons of love,
カナキティ